昨年末、宮崎県に行ってきました。
1泊2日の2日目、最後の目的地が高鍋でした。夫の調べものの手伝いで手土産(資料のコピーや史跡の写真)でも持って帰れないかと町の資料館に寄りましたが、釣果はゼロ。応対して頂いた職員の方は親切でしたが、残念な結果に終わりました。
高鍋駅に戻る途中で入ったのが名曲喫茶モルゲンでした。白い壁に何か特徴のありそうなデザインでしたが、雨が強かったので、じっくり眺めることなく入店。入店早々、ト音記号の形のパーテーションに驚きました。カウンター席に座っていた年配の女性が先客で、マスターとずっと世間話をしていました。端のテーブル席に座り、寒かったためミルクコーヒーを注文しました。
店内はレコードをかけていて、マスターは世間話を続けながら、私の注文の品を作りつつ、合間にレコードをひっくり返したりとなかなか忙しそうでした。
トイレをお借りしようとしたところ、マスターから「オールドスタイルだから気を付けてね」と言われドアを開けると汲み取り式でした。今はなき父方の祖母の実家も汲み取り式のトイレだったなあ、などと思い出していました。さらに床の隅には土の付いた大根が転がしてあったので、尚更でした。モルゲンは創業して40数年ほどだそうです。マッチの有無を確認したところ、「このところちょくちょく訊ねられるんだよね。取っておけば良かったかな。前に大分処分しちゃったからね」と残っている一つを下さいました。「このマッチがを配り終えた頃には閉店しちゃっているかな」と寂しそうに笑いながら。 マッチは看板のイラストと同じデザインでした。
モルゲン
宮崎県児湯郡高鍋町
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