呉のあい

歴史の見える丘 中国地方
呉の造船所

喫茶あいは呉・宮原地区の商店街の外れ、旧呉海軍工廠礎石記念塔の近くにあります。 記念塔のあるエリアは「歴史の見える丘」と呼ばれ、造船所のクレーンなど呉らしい景色を見渡せる見晴らしのよい場所でした。こちらのお店は、以前地元のテレビ番組内で紹介され、絵画がご趣味の女性店主から息子さんが後を継いだそうで、親子二代の喫茶店ということに興味を持ちました。
マスターに取材映像を見て来ましたと伝えると、最近も若い人たちが撮影に使わせてほしいと言って来ましたよと言いながら、お店の歴史などを話して下さいました。

あい内観
店内のあちこちに絵画が飾られている

開業は50数年前で、近所の方から「この辺りにはまだ喫茶店がないので、喫茶店を始めてみては」とアドバイスされたことがきっかけでお店を始めたそうです。今では静かになり店舗も減りましたが、昔は賑やかな商店街だったんですよ、とマスター。創業時は木造でしたが現在の店舗は40年ほど前に建替えられたものだそうです。主なお客さんは近隣の方、時折自衛隊関係者の方も訪れるとか。現マスターは中学生の頃からお店を手伝っていましたが、その後上京して就職。数年前にお母様が高齢で店を畳むと仰ったことがきっかけで、後を継ぐことにしたそうです。

あい内観
手前の静物画は「酒の肴」として描いた画だとか

店内には初代店主のお母様が描かれた絵画が沢山飾られています。静物画についてマスターは「本人曰く、酒の肴のつもりで描いたそうですよ」とのことですが、さらさらと描いたとは思えない仕上がりです。マスターも我が母ながら凄い才能だと思いますと仰っていました。日展に出品した古木の絵画は近くで見ると大変迫力がありました。店舗を経営しながら絵画を制作するとは、どれほどバイタリティのある方なのだろう。

あい内観
日展に出品された画

その後も雑談を交わすなかで日本各地の食べ物の話になりました。上京後、地元にはない初めての味を色々口にして最も思い出に残った味は稲庭うどんで、あんなおいしいものがあるんだと思ったとマスターが話すのを聞きながら、私は先ほど呉の街なかで食べたうどんのつゆの味を思い出していました。

軽食・喫茶 あい
広島県呉市宮原5丁目
日祝休

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